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アパートやマンションにフリーWi-Fiを導入する事例は多く見られるようになりましたが、最近では社員寮にフリーWi-Fiを導入する事例も見られています。ここでは、社員寮にフリーWi-Fiを導入するメリット・デメリット、施工業者の選び方、導入までの流れなどについてご紹介しています。
社員寮や社宅にフリーWi-Fiを導入する主な3つのメリットを見てみましょう。 フリーWi-Fiを導入するには一定のコストがかかりますが、導入することで企業にも入居する社員にも大きなメリットが生まれます。
社員寮や社宅にフリーWi-Fiを導入することで、物件の空室対策になります。
一般に社員寮や社宅は、会社が物件のオーナーから借り上げた上で、社員から一定の家賃を支払ってもらう形で提供している物件です。空室があれば、その分だけ会社の負担が多くなるため、なるべく社員に入居してもらい満室を目指さなければなりません。
社員寮・社宅にフリーWi-Fiを導入すれば、入居する社員は自分でWi-Fiを契約する必要がなくなるため入居希望者を増やすきっかけとなります。アパートやマンションと同様、フリーWi-Fiの導入は空室対策の有効な手段の一つとなります。
本来、Wi-Fiを利用するには利用者本人が契約し、月々の料金を支払って利用していくものです。料金を払いたくない場合にはWi-Fiを契約しないという手段もありますが、文字情報か動画情報かを問わずインターネットが重要なインフラとなっている以上、大半の現役世代はWi-Fiを契約せざるを得ないでしょう。
このような現実の中、会社が料金を肩代わりしてくれるフリーWi-Fiが社員寮・社宅に導入されていれば、会社は福利厚生の一つとして有効なアピールポイントになります。
新型コロナの流行をきっかけに、多くの企業がリモートワークという働き方を導入しています。リモートワークを行うにはインターネット環境が必要ですが、広く普及しているポケットWi-Fiなどでは、通信速度や容量の関係で日々の業務負荷に耐えられない可能性もあるでしょう。
会社としては、速度や容量に問題のないWi-Fiを導入するよう推奨したいところですが、社員の自腹を前提にこれを強要することはできません。
会社が速度にも容量にも問題のないフリーWi-Fiを社員寮に導入すれば、それらの問題は解消します。通信の不具合によって商談相手に不快な思いをさせることも起こりにくくなるでしょう。大きなメリットがもたらされる社員寮へのフリーWi-Fiの導入ですが、会社にとってのデメリットがないわけでもありません。導入による主なデメリットを2つほど見てみましょう。
フリーWi-Fiの導入には、初期費用(イニシャルコスト)と維持管理費用(ランニングコスト)がかかりますが、これらの費用は、一般的に導入する会社が負担する形となります。
家賃にWi-Fiの実質的な費用を上乗せすることも可能ですが、仮に上乗せした場合、社員側のメリットはなくなるため、空室対策や福利厚生にはつながりません。 フリーWi-Fiの導入にコストがかかる点は、会社として避けられないデメリットとなるでしょう。
導入するWi-Fi設備や物件の条件によっては、通信速度が遅くなることも考えられます。
日常的にインターネットを利用している方にとって、通信速度の遅延や頻繁な通信の断絶は大きなストレスとなるもの。入居する社員からの不満・クレームにつながりかねません。
フリーWi-Fiを設置する際には、実績の豊富な業者からのアドバイスのもと、適切なプランの契約や電波干渉等を考慮した設置工事が求められます。
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フリーWi-Fi施工業者を選ぶときのポイントをご紹介します。
一度導入したフリーWi-Fiを途中で解約する場合、高額な解約金がかかる可能性もあります。途中解約する必要のないよう、適切な施工業者を選びましょう。
基本的に社員寮のフリーWi-Fiにかかるコストは会社負担となる以上、最初に考えるべきは、導入コストやランニングコストとなります。まずはフリーWi-Fi導入の費用相場を知り、相場に対する割安感・割高感を基準に業者を複数社に絞りましょう。
ただし、コストの安さのみを基準に業者を選んだ場合、通信速度等が十分でない可能性もあります。サービスの中身にもよく目を通し、コストパフォーマンスの良い業者を選ぶようにしましょう。
通信速度の遅いフリーWi-Fiは、入居者のストレスへとつながります。やがて車内で「あの寮はネット環境が悪い」との噂が立ち、空室率が高まる恐れがあるのでご注意ください。
基本的に業者が公表している通信速度は理論値です。実際には理論値より遅いと考え、業者やプランを選ぶようにしましょう。
同じ業者のフリーWi-Fiを導入している施設があれば、実際にそこへ赴いて通信速度を体感してから契約を検討して良いかもしれません。
フリーWi-Fiへの接続方法にはSSID・パスワードを入力する方法がありますが、中には何もせずに接続できる方法もあります。
何もせずに接続できる方法は、手間がかからず便利であることは確かなのですが、セキュリティ上のリスクが高いため避けるべきでしょう。
業者選びの際には、導入予定のシステムのセキュリティ体制をよく確認するとともに、各入居者へセキュリティに関する具体的な啓蒙を行っておくことが大切です。
建物の構造や立地、老朽化、設備などの問題で、業者からフリーWi-Fi工事を断られることもあります。また、断られなかったとしても各種問題を理由に、高額な工事費を請求されるケースもあります。
そのようなケースを避けるためには、フリーWi-Fiの工事技術が高い業者を選ぶようにしましょう。実績が豊富で工事技術が高い業者なら、何らかの問題があったとしても無理なく対応してもらえる可能性があるからです。
フリーWi-Fiの契約中、何らかのトラブルが生じるリスクもあります。業者選びの際には、それらのトラブルが発生した際のサポート体制もチェックしておきましょう。
たとえば、機器が故障した際の対応が保守費用の中に含まれているかどうか、故障から何日を目安に復旧できるか、契約更新時に必要に応じ機器の交換等を行ってくれるかどうか、などです。
フリーWi-Fiの故障による通信不能になると、テレワーク等の業務にも支障が生じる可能性があります。トラブル時の迅速かつ十分なサポートは、業者選びの大事なポイントです。
候補となる業者を複数に絞り込んだら、各社に見積もりを依頼します。提示された見積もりを比較して1社へと絞り込んだら、あとは契約して工事に入るのみです。
申込みから設置工事までの大きな流れを見てみましょう。
絞り込んだ1社に電話やメール等で連絡をし、申込みを検討している旨を伝えます。
設置に際しては現地調査等も必要となるため、すぐに契約するわけではありません。この段階では、設置予定の物件の所在地を伝えるとともに、事前に調べていたサービス内容(料金、通信速度、セキュリティ、アフターサポートなど)の理解に相違ないかどうかを確認しておくようにしましょう。
依頼した業者が実際の物件へ赴き、設置に問題がないかどうかを現地で調査します。会社担当者の立ち合いを求められることもあるので、柔軟に対応しましょう。
現地調査の結果、問題なく設備の設置ができるとの回答を得られたら、工事の契約を行います。
社員寮・社宅のタイプにもよりますが、通常は施工業者が来訪してフリーWi-Fi設備の設置工事を行います。物件の条件によっては、開通までにやや期間がかかることもあるので、事前に開通目安を確認しておきましょう。
サービスが開始されるタイミングで工事費用を支払い、以後はランニングコストとして回線費用・保守費用がかかります。
社員寮・社宅にフリーWi-Fiを導入するメリット・デメリット、施工業者の選び方、導入までの流れなどについてご紹介しました。
社員寮にフリーWi-Fiを導入するためには、会社は一定のコストを負担することになります。ただし、このコストは決して会社の無駄遣いになるわけではありません。空室対策となり逆に収益へとつながったり、福利厚生への満足度から社員の労働意欲向上につながったり、リモートワークによる営業の効率化を生んだりなど、さまざまなメリットを生む可能性があります。
社員寮・社宅をお持ちの企業様は、ぜひフリーWi-Fiの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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