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光回線とは光ファイバーを利用した高速インターネット回線のことです。インターネットの普及により、パソコンやスマートフォンが使える環境は入居者に喜ばれる設備ですが、中でも高速・高品質の光回線は利用者の満足度が高くなります。
光回線を利用するには、光ファイバーを引き込んで接続しなければならないため、各住居内での工事が必要となります。すでに入居者がいる場合には日程調整が必要となり、工事が長期間かかることもあります。
入居率を上げるため、高品質なインターネット環境を導入して物件の付加価値を高めたい場合には光回線専有型がおすすめです。物件を探す際にインターネット環境を気にする人は増えているため、光回線は物件のアピールポイントになるでしょう。
また入居者にインターネットを使用する頻度の高い人が多い場合や、世帯数が多い場合にも向いています。
各部屋まで光回線を引き込み、各部屋で光回線を独占できるため、高品質で安定したインターネット環境が提供されます。専有型なのでほかの部屋の使用状況の影響も受けません。通信速度も速いため、動画視聴やゲームでもストレスなく動作し、よくインターネットを使用する入居者の満足度は高いでしょう。
また光回線の商品によっては、世帯数が多いほど1戸当たりの月額利用料が安くなる場合もあります。
ほかの回線と比較して最も高速で安定性の高いメリットはありますが、各部屋に回線を引き込む必要があるため工事費用は最も高くなります。
光ファイバーケーブルを建物まで引き込み、1回線を各部屋までLANケーブルで配線する方式です。LANケーブルではなく既存の電話配線を使う場合にはVDSL方式と呼ばれます。
工事は各部屋で行う必要があるため、入居者とのスケジュール調整が必要となります。入居者がWi-Fiを使用するには、LANケーブルを差し込むだけで簡単にインターネットが使用でき、入居者が工事をする必要はありません。
インターネットの導入費用や月々のランニングコストを抑えたいなら、光回線の各戸LANケーブル型が向いています。また建物の問題で各戸まで光回線が引き込めない場合にも、この方式が使えます。
通信速度は不安定になりやすいため、入居者にインターネット使用頻度の少ない人が多い場合にはこの方式でも問題ないでしょう。
マンション内の共用部まで光ファイバーケーブルを引き込み、共用部からは各部屋にLANケーブルで配線されています。部屋には設置されたLAN差し込み口があるため、入居者はLANケーブルを差し込めばすぐにインターネットに接続できます。
ただし1つの光回線を分配して使用するため、インターネット利用者が多い時間帯や通信容量の多い利用者には物足りないこともあります。
光回線に比べて月額利用料が安くなります。導入費用やランニングコストを抑えたい場合にはおすすめの方式ですが、Wi-Fi環境にするには、入居者が自分でルーターを準備する必要があります。
同軸ケーブル型とは、マンションにもともと設置されているテレビの配線(同軸ケーブル)からインターネットを利用する方式です。
マンション共用部まで光ケーブルを引き込み、そこから同軸ケーブルで各戸へ配線するため、各部屋での工事が必要となります。入居者と工事日程の調整が必要です。
電波障害のため、物件でCATVへ加入している場合などにおすすめの方式です。インターネット利用よりテレビ視聴の方がメインという入居者が多い場合にも、同軸ケーブル型が喜ばれるでしょう。
そもそも光回線のない地域であったり、「配管が無い」などで光回線導入が難しい場合でも、インターネットを導入できる可能性があります。
ケーブルテレビ回線を利用するため、入居者は契約すればCATVが視聴できます。地上波だけでなくBSやCS、専門チャンネルが契約可能となるため、入居者へのアピールポイントになります。
またCATV料金だけでインターネットが無料となる商品もあるため、月々のランニングコストを抑えることができます。
CATVに加入する必要がありますが、インターネットが無料となるプランにすればほかの方式より費用を安く抑えられます。
ただしケーブルテレビ回線は本来テレビ用途の配線のため、インターネット通信速度は遅く、不安定になりやすくなります。
アパートにインターネット回線が引かれていても、Wi-Fiを使うにはWi-Fiルーターを設置するか、無線のWi-Fi電波にして飛ばす必要があります。スマートフォンやタブレットを使うためにWi-Fiは不可欠ですので、「Wi-Fi無料」を謳えるとより魅力的な物件となります。
集合住宅において無料Wi-Fiを提供するには、主に3つの設置方法があります。それぞれの設置方法や、メリット、費用について紹介していきます。またどのような大家さんに向いているのかも解説します。
アパート共有部にWi-Fiルーターを設置し、各部屋にWi-Fi電波を飛ばします。設置できる建物構造は、木造2階建てまで、部屋の広さ40㎡程度までという制限があります。
工事は共有部のみで各部屋での工事は不要です。
設置できる条件に合った木造低層のアパートを所有している場合や、各部屋の工事をしたくない場合に向いています。また最短では1日程度で工事が終わるため、早くWi-Fiを設置したい大家さんにもおすすめです。
共用部にWi-Fiルーターを設置するだけの工事なので、スピーディにWi-Fi導入ができます。各部屋の工事も必要ないため、日程の調整も必要ありません。
ただし共用部からのWi-Fi電波が弱く、有線接続より遅い・不安定になるといったデメリットもあります。
共用部のみの工事となるためほかの方法に比べると工事費用が安く抑えられます。ランニングコストも安いので、とにかくWi-Fiがあれば良いという場合には低コストで導入できる方法です。
アパート共有部分に引き込んだインターネット回線を、各部屋の壁やコンセントのWi-Fiルーターに分配し飛ばす方法です。アパートのインターネット回線が有線でなければ設置できませんので注意してください。
各部屋にWi-Fiルーターを埋め込むため、各部屋での工事が必要です。
鉄筋コンクリート造(RC造)の建物で、共有部設置型ではWi-Fiが繋がらない場合にはおすすめの方法です。また高品質なインターネット環境を提供できるため、アパートの付加価値を高めることができます。
世帯数が多い場合や、これからRC造のマンションを建てる大家さんにも向いています。
Wi-Fiは有線接続より通信速度が落ちてしまいますが、比較的安定した無線インターネット環境が提供できます。パソコンではなく、スマートフォンやタブレットを使う入居者が多ければ、Wi-Fiが無料で使えるのは大きな魅力となります。
コンセントにWi-Fiルーターを埋め込むため、ルーターを置く場所もいらず、退去時に入居者にルーターを持ち帰られることもありません。
各戸への工事が必要なため導入費用はほかの方法よりやや高くなります。
ただし世帯数が多いほど1戸当たりの月額利用料が安くなるプランもあります。
各部屋に置き型のWi-Fiルーターを設置してWi-Fiを使用できるようにする方法です。
各部屋までインターネット回線を引いてあれば、入居者にはWi-Fiルーターを配布すれば良いため、各部屋の工事は必要ありません。
ただし戸数分のWi-Fiルーターを準備する必要があります。
すでに各部屋に有線のインターネット回線を引いているなら、工事は一切不要となります。インターネット回線はあるけれど、さらに無料Wi-Fiの環境にしたいという大家さんにおすすめの方法です。
またインターネット回線から引く場合でも、工事は共有部分だけなのでスピーディに手軽にWi-Fi環境を整備できます。
各部屋のWi-Fiルーターで飛ばすため電波状態が良く、安定したインターネット接続ができます。
入居者がすでにいる場合でも、Wi-Fiルーターを配布するだけで良いため、工事の不要で入居者に負担をかけません。
アパートに有線インターネットを引く費用と、戸数分の置き型Wi-Fiルーターの費用がかかります。(すでに各部屋へインターネット回線が引いてある場合は)各戸の工事が必要ないため工事費用は安いですが、その分Wi-Fiルーター代がかかるため戸数が多ければその分費用がかかることになります。
Wi-Fiルーターは1個5000円前後が目安ですが、退去の際に持ち帰られることもあるため注意が必要です。
アパート・マンションオーナー向け
wifi工事会社おすすめ3選
IPv6の通信規格に対応しており、最大1Gbpsの回線を引け、かつ建物の構造上LANケーブルを引くことが困難な場合でも、アパートの各部屋あるTVを接続するための同軸ケーブルを利用して工事が可能という3つを兼ね備えたwifi工事会社を3社ご紹介します。