植栽は空室対策として有効？

公開日：2023年10月20日｜更新日： 2023年10月20日

アパート経営として空室対策を考える中で、植栽によるアパートのデザイニングやイメージアップは空室リスクの軽減に役立つのでしょうか。このページでは、空室対策としての植栽の効果やメンテナンスなどについて解説します。

アパートへ植栽をおこなうメリット

アパートの経営を安定化させていくためには、適切な空室対策によって空室リスクや賃料減少に備えることが重要ですが、アパートの入口付近や道路に面した敷地内へ植栽を行うこともまた空室対策の一環として考えることができます。

植物を使って自然を感じられるアパートをデザインすることにより、アパートの外観を向上させてイメージアップへつながるだけでなく、例えば桜の木のように日本の季節を象徴するような植物を植えることでアパートの宣伝につながってくれることも期待できるでしょう。

アパートの植栽を考える上で、見栄えを美しく整えられる植物にはどのような種類があるのか、代表的なものを紹介します。

一年を通して青い葉をつける常緑樹は、観葉植物のような感覚で植栽が可能であり、冬でも自然を感じられる対象としてアパートの美観を向上してくれます。

特に都市部のような環境で周囲に緑が少なくなっているエリアにおいては、ちょっとした植物や緑の木々の存在でも安心感やリラックス効果を得られることがポイントです。

また、常緑樹といっても様々な種類があるため、アパートの雰囲気と合わせて選べることも重要です。

落葉樹は秋頃になると葉が成熟して赤や黄色へと色を変え、やがて枯れた葉が落ち葉となって枝を離れるタイプの樹木を指します。日本では秋から冬にかけて紅葉のシーズンが訪れ、全国各地の人気スポットへ多くの観光客が紅葉狩りへ訪れますが、落葉樹はまさにそのような紅葉を楽しめる植物です。

落葉樹は葉が枯れ落ちた後、一定の休眠期間を経て再び新芽を生やして青い葉を取り戻し、また紅葉を経て落葉するというサイクルを繰り返します。そのため、時期によって色鮮やかに変化する四季の移ろいを感じられることが魅力です。

春に咲き誇る桜の花や、夏の梅雨を象徴するような紫陽花、秋にオレンジ色の花をつけて豊かな香りを発する金木犀など、日本の各季節を代表するような植物も植栽の候補として人気の植物です。

季節ごとの花や木は、その植物が最も美しくなる時期でなければメリットを最大化することは難しいと考える人もいるでしょう。しかし例えば桜の花が満開の時期にアパートの外観を撮影しておくことで、翌春の引っ越しシーズンに先駆けてWebサイトへ印象的な外観写真を掲載して注目度を高めるといった効果も発揮できます。

見た目に美しく、人々の心にも良い影響を与えられる植栽ですが、適切に管理・メンテナンスされていなければ逆効果になるため注意してください。

植栽として枝を有する樹木を植える場合、適切に剪定を行って枝振りや葉の状態をメンテナンスしてやることも必要です。剪定によって伸びすぎた枝をカットしておかなければ、必要以上に木々が大きくなって周囲への悪影響になるかもしれません。

施肥（堆肥）とは肥料を使って植物へ不足しがちな栄養を補給してやり、健やかな生育を促すための対策です。アパートの植栽は自然豊かな環境で植物を植えるものでなく、そのままでは栄養不足になってしまうため施肥（堆肥）による管理が重要です。

植栽を行う場合、適切な害虫駆除は必須のメンテナンスです。植物を植えると、どうしてもそこに虫が集まりやすくなり、また虫が卵を産み付けて繁殖場所になるといったことも生じます。害虫は入居者の不快指数を高めるため、きちんと対策しなければなりません。

生け垣や中庭として植栽するような場合、定期的に植物の刈込みを行って状態を美しく保っておかなければなりません。刈込みをおろそかにして生え放題の状態にすると、むしろ管理体制の不備を象徴して美観も損なう恐れが高まります。

地面に芝生を植えたり、ガーデニングのように足下へ花々を植えたりするような場合、柴刈りや除草を定期的に行って美しい見た目をキープすることが大切です。伸びっぱなしの芝生や雑草だらけの庭園はむしろ美観を損ねる逆効果になります。

植栽のメンテナンスにかかる費用としては、除草剤や防虫剤、肥料といった製品を購入する費用や、剪定や害虫駆除のために専門業者へ依頼して作業してもらうための費用など、色々なコストが考えられます。あるいは不動産管理会社へ植栽や清掃などメンテナンスを委託するための手数料もあるでしょう。

少しでも植栽によるアパートのイメージアップのコストパフォーマンスを高めようと思えば、雑草の処理や落ち葉の掃除など日常的に行える作業はオーナーが自ら行うといった取り組みも大切です。

植栽はアパートやマンションといった不動産の美観を整えて、物件のイメージアップにもつながる取り組みです。そのため植栽は空室リスクを和らげる対策としても効果を期待できます。

ただし、植栽による空室対策を実現するには、アパートの雰囲気や立地環境に合った植物を選定して、定期的なメンテナンスで状態を維持することも必要です。

当サイトでは植栽の他にもアパート経営における様々な工夫や空室対策を紹介しているので、ぜひそちらも参考にしてください。